準大賞に2氏選ぶ 田部美術館「茶の湯の造形展」

準大賞に選ばれた平岡朋美さんの「氷裂窯変わん-春待ち-」(左)と、鈴木篤夫さんの「水指」=松江市北堀町、田部美術館
 陶芸作家の登竜門として知られる第38回田部美術館大賞「茶の湯の造形展」の審査会が20、21の両日、松江市北堀町の田部美術館であった。4年ぶりに大賞の該当作がなく、準大賞に平岡朋美さん(48)=高松市西山崎町=の「氷裂窯変(ひょうれつよう)わん-春待ち-」と、鈴木篤夫さん(77)=岡山県和気町益原=の「水指(みずさし)」を選んだ。

 茶の湯の造形展は、田部美術館と山陰中央テレビジョン放送が主催。陶芸の公募展が減る中で貴重な存在になっている。今年は183人から285点の応募作があり、昨年より約30点多かった。審査は茶道美術研究家の赤沼多佳さんら4人が行った。

 平岡さんの作品は、高さ9.1センチ、口径は最大で12.4センチ。自然な流れを持つ形に釉薬(ゆうやく)のみずみずしさが調和している。鈴木さんの作品は、高さ17.7センチ、口径12.2センチ、胴径21.6センチで、余分な飾りのない素朴さと力強さを兼ね備える。

 準大賞に次ぐ秀美賞6点のうち、岩佐昌昭さん(41)=出雲市西郷町=の「銀彩水指(ぎんさいみずさし)」が館長賞に決定した。赤沼さんは「全体的に茶の湯文化をよく理解した作品が多かった」と審査を振り返った。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため表彰式はなく、入選作70点を加えた78点を4月24日~7月18日、同美術館で展示する。

2021年2月22日 無断転載禁止