電力不足の原因は?

 このところ中国電力ネットワークからの「節電のお願い」がテレビで頻繁に流れている。いわく「現在、電力の需給状況が大変厳しくなっています。無理のない範囲で節電を…」と▼事実、7日から9日にかけて他電力から電力融通を受けたのを皮切りに、15日までに計6日にわたって電力融通を受けた。電力不足というと夏場の冷房需要によるものを思い浮かべるが、需要量は冬場の方が多い。そこに寒波が襲来し暖房需要が増大したのに加え、火力発電用燃料の液化天然ガス(LNG)が急には調達できず逼迫(ひっぱく)している事情がある▼かくして確認できる1998年以降で初めて、冬場の電力融通を受けることとなった。もう一つ。エリア内発電電力量の8.4%(2018年度)を占めるほど多くなった太陽光、風力といった再生可能エネルギーが悪天候で出力低下しているのも影響している▼太陽光発電は積雪や曇天で出力が落ち、家庭では電力を買う量が増える。LNG不足でスポット市場価格は1キロワット時220円超の高値になっているという。市場連動型契約をしている家庭では、太陽光発電の不足分を高い電気料金で補うことになり、電気代の高騰を招く恐れが出ている▼暖房器具を使うのをやめるなど極端な対応は必要ないが、エアコンの設定温度を少し下げ着る物を1枚増やす、湯たんぽの活用など、電気の使用量を少なくする工夫が必要だ。(富)

2021年1月23日 無断転載禁止