初詣の人出読めず、警備動員に苦心 島根の神社、警察

初詣客でにぎわう2020年元旦の太皷谷稲成神社。21年の参拝者の入り予測不能だという=島根県津和野町後田
 新型コロナウイルス禍の中、正月が迫り、初詣客を迎える神社や警察が手探りの準備を進めている。例年とは異なり過去の実績による分析ができず、最大限の態勢を整えるしかないのが実情だ。3密を避けてマイカーでの参拝者が増えるとの見立てもあり、関係者は「ふたを開けてみなければ分からない」と口をそろえ、神経をとがらせる。

 「正直、全く見当がつかない」。日本五大稲荷の一つ、太皷谷稲成神社(島根県津和野町後田)の長谷部有哉権禰宜(ねぎ)が嘆く。

 初詣客は前年比3割減の11万人と見込むが、算出根拠は今春以降の緊急事態宣言や外出自粛疲れ、「Go To トラベル」による観光客急増などで乱高下した実績。例年と変わらず最大限の態勢を敷き、境内の順路を一方通行にするといった感染防止策に余念がない。

 美保神社(松江市美保関町美保関)で交通対策を担う松江観光協会美保関町支部は、観光バスが減り、マイカーが殺到すると予想する。初詣客の車は1日当たり2千~2500台とみて、神社周囲の2カ所に臨時駐車場を確保した。例年より警備員を増やす構えで、渋滞や路上駐車対策といった細かな詰めを進めている。

 交通整理やトラブル対応を担う島根県警も大みそかまで調整を続ける。

 68万人の初詣客を予測する出雲大社(出雲市大社町杵築東)では例年並みの約120人の警察官を動員。複数の班を設けて継続的な警備を行う。

 警察官の感染防止策も欠かせず、県警警備課は、警備現場の待機場も各班で明確に仕切るなど細心の注意を払うよう指示を出した。

 人員にも限りがあり、状況に応じた適切な配置が好ましいが、人出が読めない状況に加え、感染防止策への対応も求められるだけに、同課の須谷浩一次長は「最大限の緊張感を持って対応する」と強調した。

2020年12月27日 無断転載禁止