コロナの影響で献血不足 不足長期化に危機感

献血ルームで献血する市民=松江市大輪町、島根県赤十字血液センター
 新型コロナウイルス禍の影響で、10月上旬から島根県内で献血不足の状態が続いている。感染防止のため献血バス受け入れ先が減り、献血イベント中止が相次いだことが響いた。献血者数が計画を下回る献血不足は、例年でも1カ月程度続くことがあるが、ここまでの長期化は異例。外出の機会が減って献血者が少なくなる冬が到来し、関係者が危機感を強めている。

 島根県赤十字血液センター(松江市大輪町)によると、献血から作る輸血用血液製剤は長期保存できないものが多く、医療機関に安定供給するには継続的な献血が欠かせない。

 ところが今春以降、献血バス受け入れ先減少などで献血量が減り、中四国地方全体のデータで、今月1~21日の期間の献血者数は計画より3.1%少ない1万7940人。一方、今秋から需要が予測を上回る状況が続き1~14日の期間では需要がA型で5.7%増、O型で5.2%増。A型とO型の不足が深刻という。

 献血者が減る夏場や冬場に協力呼び掛けを支援する学生ボランティアの活動も縮小を余儀なくされ、16~19歳の献血者が例年より4割程度落ち込むなど若者の献血不足が目立つ。

 島根大の献血推進サークルぐっぱは学外の人と関わる活動が多いだけに今年の活動頻度は例年の半分程度に減り、12月の学生クリスマス献血キャンペーンでもキャンパス内での活動を中止した。サークルの兼光琴音代表(21)=3年=は「何もできないもどかしさがあった。徐々に活動を増やしたい」と話す。

 さらに新型コロナが第3波の感染拡大を見せ、今冬は寒くなるという予測もあって、同センター献血推進課の松田清課長(57)は「ここまで長期的に足りないことは初めて。今も綱渡り状態だが、先の見通しが立たず、ひやひやしている」と吐露する。

 わずかな明るい展望は同センター内の献血ルームでの献血者が例年より増えたこと。献血バスに出合う機会が減り、常連の協力者が足を運んでくれているとみられ、センターもはがきでの呼び掛けを強めている。

2020年12月23日 無断転載禁止