マスク生活で鼻炎が悪化? 専門医「使い方に注意を」

マスクの正しい着用方法を説明する小川真滋院長=安来市飯島町、おがわ耳鼻咽喉科
 新型コロナウイルス感染症の流行でマスク着用の生活が当たり前になり、国民の約3割が患っているとされるアレルギー性鼻炎の人たちが悲鳴を上げている。マスク着用で、くしゃみや鼻水の症状が頻繁に出るようになったという。くしゃみが出るたび、コロナ感染者と思われやしないかと周囲の目が気になり、ストレスも増した。専門医は、マスクの使い方に原因があるとし、注意を呼び掛ける。

 「くしゃみが出るたびに同僚の目が気になるし仕事に集中できない。本音を言うと会話がない仕事中はマスクを外させてほしい」。松江市在住の20代男性が吐き出すように言う。

 男性は幼少期から軽度の症状がある。時折、屋内でほこりに反応して鼻水が出る程度だったが、日常的にマスクを着けるようになってからは、ほぼ毎日症状に悩まされるという。

 営業系の業務で車の運転が多く、眠気を引き起こす市販の薬も飲めない。それでも、大事な取引先に出向く際には人目を気にして仕方なく薬を飲む。「コロナ感染よりも、鼻炎のせいでいつか車で事故を起こすんじゃないかという不安の方が大きい」と頭を抱える。

 口や鼻を覆って異物侵入を防ぐはずのマスクで、なぜ、アレルギー性鼻炎の症状がひどくなるのか。

 おがわ耳鼻咽喉科(安来市飯島町)の小川真滋院長(58)は「管理方法によってはマスクがアレルギーを引き起こす原因となる」とみる。仕事の休憩時や帰宅時にマスクを外して放置すると内側にほこりが付き、着けた時にマスクのほこりに刺激され、症状が出る可能性があるという。

 こまめに新しいマスクに交換するのが理想だが、コロナ禍の終息が見通せない今は使い回す人も多い。使い回すにしても「ほこりが付かないような場所にマスクを保管することである程度、回避できる」と説く。

 マスクを正しく着用できておらず、機能を十分に生かせていない可能性も指摘する。一般的な不織布マスクはひだが下向きになる方を表面とするのが正しい着用方法で、あごや鼻部分が隠れて隙間ができないように着けるのが良いという。

 小川院長は「マスクを正しく使えば鼻炎の症状はむしろ軽減される。保管、着用方法に注意して使ってほしい」と呼び掛ける。

2020年12月18日 無断転載禁止