離島の安心守れ 隠岐にPCR機器導入へ

 新型コロナウイルスの感染「第3波」が到来した中、感染者の受け入れ専用病床が2床しかない隠岐諸島で検査体制が強化される。島根県と隠岐4町村でつくる隠岐広域連合が計3台のPCR検査機器の配備を決めた。検体を本土に運ぶため、結果判定まで1日半以上かかっていた検査が、1時間程度に短縮される。

 隠岐広域連合が運営する隠岐病院(隠岐の島町城北町)に2台、隠岐島前病院(西ノ島町美田)に1台を置き、来年3月末までの運用開始を目指す。

 現在は、感染の疑いがある人から採取した検体を船便で県保健環境科学研究所(松江市西浜佐陀町)に郵送して検査しており、改善を求める声が上がっていた。来春までは、島内の各医療機関で現行の方法と簡易検査キットで対応する。

 隠岐病院は1台で同時に8検体の検査が可能で、判定時間は約40分。隠岐島前病院の機器は1回に1検体を1時間で判定する。総額1080万円の導入費は、県の新型コロナ感染症対策設備整備費補助金で充当する。

 隠岐病院の斎藤英典副院長は「地理的なハンディがあったが、検査体制を整え、島民に安全安心な医療を提供したい」と話した。

 隠岐諸島では島前に新型コロナの専用病床がなく、島後でも感染者が一気に増えれば対応できなくなる恐れがあるため、感染拡大への危機感は強い。

2020年12月17日 無断転載禁止