女子ログ コイのいる風景

 石見の方へ用事があったついでに、久々に少し足を延ばしてドライブ気分を味わうことにした。高速道路がだいぶん整備されてきたので、早朝松江を出発したら、用事のある浜田までは思った以上に早く到着。用事も滞りなく終わったので、思い切って津和野まで行ってみた。

 「こういう機会でもないとなかなか行けないからねえ」。運転手役の夫も面倒くさがらずに話に乗ってくれた。夫の目的は実にたわいのないのだが「焼きたての源氏巻が食べたい」だった。皮は温かくてパリパリしていて、あんこは程よい甘みでいくらでも食べられる。

 おなかを満足させたら、後はお約束の町内散策。道の脇の水路をゆったりと泳ぐたくさんのコイを見ていて、「そういえば、家の周りでコイを飼っている人、見掛けなくなったなあ」とふと気付いた。

 池付きの日本庭園って、昔はもっとあったように思うけど、そもそも和風建築自体が少なくなっているし、そういえば、親戚の叔父さんの家も年を取って世話が大変だからといって飼うのをやめちゃったなあ。

 そのうち「コイのいる風景」自体が貴重になるんじゃないか。そう思うと、この津和野の風景、プレミア感が出てきた。

 (松江市・ブランチ)

2020年12月8日 無断転載禁止