音楽トリビア26の秘密 秘密(16)「度」で表す音程

オクターブは「完全8度」

88鍵あるピアノの左端部分。鍵盤上の英数字は左のA0(ラ)B0(シ)から右へオクターブごとの音名と番号を表す=筆者撮影(さつえい)
「8」を表すオクトが語源

 音程(おんてい)とは「二つの音の関係」のことです。単位は「度」です。それで表すと、オクターブは、完全8度といいます。ドから、ド(1)レ(2)ミ(3)ファ(4)ソ(5)ラ(6)シ(7)ド(8)と数えて、同じ名前のドにたどり着いたときが、8番目だからこう呼(よ)びます。オクターブの語源(ごげん)は「8」を表す「オクト」から来ていて、足が8本の「タコ」は、英語で「octopus(オクトパス)」といいますよ。

 白鍵(はっけん)の音の呼び名は、英語でも日本語でも7種類。右の写真はピアノの鍵盤(けんばん)の左端(ひだりはし)を写したものです。英語の音の呼び名はアルファベットの最初の7文字。A(ラ)B(シ)C(ド)D(レ)E(ミ)F(ファ)G(ソ)までで、またAに戻(もど)り、繰(く)り返されます。

高さ同じ音「0度」といわず

 左端の低い方からA0、B0です。次はC1で、次にオクターブ高いCが来るたびに、右の数字が増(ふ)える仕組みです。88鍵のピアノの鍵穴(かぎあな)のあたりにある、真ん中のCはC4、一番右端にある一番高い音の鳴るCは、C8です。

 さて、音程は二つの音の関係といいましたね。だから「同じ高さの音」にも名前が付いています。間隔がないのだから0度と思われるでしょうが、何と「完全1度」というのです。おそらく5世紀にインドで「0」が発見される前に、決まっていたんでしょうね。

 白鍵で隣(となり)の音に行くときは、2度といいます。ドレのように間に黒鍵(こっけん)があるのは全音、つまり半音2個(こ)分の間隔があるので、「長」を付け長2度です。ミファのように間に黒鍵がないときは半音、なので間隔は1個。その場合は「短」を付け短2度といいます。

 みんなにこの違(ちが)いを実感してもらうため、2曲、文末のQRコードで見聞きできるようにしてあります。

 まず、何と最初の1節が、全部短2度(半音)の曲があるんだよ。クリスマスの時期になると流れる「ホワイトクリスマス」です。もう少しするとどこかで流れると思うよ。

 次は、最初が長2度(全音)で次が短2度(半音)になる「カエルの歌」です。「カエ」と「エル」が長2度、「ルの」が短2度ですが、分かるかなぁ。ある小学校で、間に隠(かく)れていた半音を入れたのを付け加え、また元に戻(もど)るようにして弾(ひ)いてみました。そうしたら、カエル~カエルの卵(たまご)やオタマジャクシ~カエルの歌みたい!?といわれちゃいました。みんなにはどんなふうに聴(き)こえるのかなぁ。ぜひ聴いてみてね。それと歌の苦手な人は、全音と半音に気を付けて練習すると、うまくいくようですよ。

半音や全音だけの音階も

 さて、白鍵でのミとファとかシとドだけではなく、ドとド♯(シャープ)や、ド♯とレなど隣(とな)り合った白鍵と黒鍵も、もちろん「半音」の間隔です。この間隔で作られた音階を「半音階」といいます。

 間隔が全部「全音」の音階も作られました。「全音音階」といいます。私(わたし)は長調でも短調でもない、何か超越(ちょうえつ)した宇宙(うちゅう)的な雰囲気(ふんいき)を感じ、これを知ったときも大変感動しました。この二つの音階もQRコードで見聞きできますよ。ぜひどんな感じか試してみてね。

(プラバホール芸術監督(げいじゅつかんとく)・長岡愼(ながおかしん))

2020年10月28日 無断転載禁止

こども新聞