女子ログ 古書店の本棚

 大手古書チェーン店で立ち読みをするのが好きだ。きれいな本が並んでいる新刊の書店もいいが、古書店の方は何があるかは分からない。宝探しというか、懐かしい本に出合えるというか、とにかく「あ、あった」「こんなところに…」と驚く。それが何とも言えず良い。

 ネットで検索すれば、たとえ絶版になっている本でも、古書としてすぐに見つかる時代だ。でも、タイトルが思いつかないとお目当ての本にはたどり着けない。「そういえば、昔あんな本があったけど、題名は何だったっけ?」なんて言っているうちは、手に入らない。

 過去に購入したりした本からお薦め本を紹介してくれるリマインダー機能は、ちょっとうっとうしい。何かないかなあと漠然と思いながらお店に入り、棚をながめながら、「そうそう、この本、気になっていたんだよなあ」と手に取ってみるのが、やっぱり楽しい。

 そしてページをめくってしばし立ち読みしたところで、「じゃあ、続きは家で」とレジに向かう。無料で古い名作を読めるネットの青空文庫や、電子書籍もあるけれども、何だか目が疲れるので、ほとんど利用しない。古本のちょっと変色したページをめくるのが、やっぱり「ああ、本を読んでいる」という実感がわく。

 (松江市・マッシュポテト)

2020年10月4日 無断転載禁止