家庭訪問、高齢者「楽しみ」 草の根活動、暮らし支える

家庭訪問で食生活をアドバイスする弥栄支部の金高梅子支部長(左端)ら
 島根県浜田市の食生活改善推進協議会が、独り暮らしの高齢者などの家庭訪問を行い、好評だ。栄養や食生活指導の場だった料理教室が新型コロナウイルスの影響で開けない中、旧5市町村単位にある支部ごとにメンバーが住民宅を回り、健康づくりのための栄養の知識やレシピなどを助言。「草の根活動」が高齢者の見守り活動にもつながっている。

 協議会は食を通じた健康づくりを広めるボランティア組織で、メンバーは「食改(しょっかい)さん」と呼ばれ親しまれる。これまで主に料理教室を開き、高齢者の栄養指導や中年世代の生活習慣病予防の食指導に当たってきたが、コロナ感染防止のため「密」状態をつくらないよう開催せず、替わりに7月に家庭訪問を始めた。

 弥栄支部(27人)は既に対象約160軒を一巡。高齢者に不足しがちなカルシウムやタンパク質を補うため、脱脂粉乳を使ったレシピを紹介し、田畑の作物の出来など、世間話にも花を咲かせた。今月訪問を受けた同町田野原の梅田文子さん(83)は「人が来てくれるのが何よりの楽しみ」と顔をほころばせた。

 同支部の金高梅子支部長(71)は「直接訪問することで深い関係が築ける」とし、食の助言にとどまらず暮らしを支える活動につながっていると実感。金城支部長でもある県食生活改善推進協議会の宮本美保子会長(73)は「戸別訪問はまさに草の根活動で、改めて重要性に気付かされている。来年以降もできる限り続けたい」と話している。

2020年9月16日 無断転載禁止