3大学、後期も遠隔授業 学生不満「教室で受けたい」
島根大(松江市西川津町)は10月1日から後期が始まるが、授業は遠隔授業が中心で、一部が通常授業になると学生に予告した。全体に対して通常授業となる割合は明らかにしていない。同じ日に遠隔授業と通常授業が重なる場合は、キャンパス内で遠隔授業を受けられるように空き教室を開放する対応を検討している。荒瀬栄副学長は「オンライン授業はオンデマンド型(録画)授業であれば、時間がある時に繰り返し授業を受けることができるなどの良さがある」と説明した。
鳥取大(鳥取市湖山町南4丁目)は、実技を伴う実験や実習で通常授業を実施するが、原則は遠隔授業とする。島根県立大(浜田市野原町)も松江、出雲、浜田の全キャンパスで同様の対応で後期を進める。
公立鳥取環境大(鳥取市若葉台北1丁目)は、鳥取県東部の感染者が落ち着いてきたことや学生が密集しない環境が整ったことを受け、今月28日からの後期は通常授業を決めた。教室は定員の半分にし、人数の多い授業は教室を分けて同時中継するといった感染対策を講じる。
遠隔授業を選んだ大学の学生からは戸惑いの声が多く漏れた。「入学以来、前期はほぼ家を出ず、生活の乱れが深刻だった」という島根大総合理工学部1年の男子学生(18)は「教室の授業で友達を増やしたかった」と表情を曇らせた。同大法文学部3年の女子学生(20)は「持病があり、新型コロナの感染リスクのある対面授業には心配がある」と後期の対応を肯定する意見もあった。
2020年9月4日 無断転載禁止