立正大淞南サッカー部クラスター 県外遠征、割れる対応

 立正大淞南高校(松江市)サッカー部でのクラスター(感染者集団)発生で、山陰両県の高校運動部の指導者が県外遠征を巡り、頭を悩ませている。バスなどでの移動時に3密状態になりやすく、試合中も選手間の接触があり、感染リスクを伴うためだ。防止策の徹底や感染者が比較的少ない地域を選ぶ一方、遠征を中止するなど対応が分かれている。

 他県の高校と戦う遠征はチーム強化に役立つ。石見智翠館高校(江津市)男子ラグビー部は7月下旬、半年ぶりの対外試合を奈良県で行った。

 「リスクをしっかりつぶすしかない」と安藤哲治監督。感染状況を見て遠征先を決め、施設かフロアが貸し切り状態になる宿泊場所を探す。日用品は寮から持ち込み、食事は班別に時間をずらす。8月9日からは長野県内で多くの高校が集まる合宿に参加。市街地から離れ、109面のグラウンドがある広大な場所で、密にならないと判断した。

 ホッケーなど県内で1校しかない競技は苦渋の決断を迫られる。8月の関西遠征をやめた八頭高校(鳥取県八頭町)男子ホッケー部の尾崎孝明監督は「感染リスクが排除できない」としながら「強い相手と戦えずもどかしい」と苦しい胸の内を明かす。横田高校(島根県奥出雲町)も8月中の練習試合を取りやめた。

 立正大淞南高も県外に遠征した。感染経路は不明だが、出雲北陵高校(出雲市)男子バスケットボール部の手島幹人監督は「人ごとではないと感じた」と話し、9、10月に1泊で計画している広島遠征を日帰りにする方向だ。

 感染拡大防止には日常の体調管理と指導者による把握が強く求められそうだ。

 卓球の明誠高校(益田市)は寮の自室でもマスク着用を呼び掛け、2月以降は毎日検温。熱があれば休ませ、体調が悪ければ病院に連れて行く。全部員が寮生の石見智翠館男子ラグビー部も熱やせき、喉の痛みなどがある部員はすぐに部屋を分け、病院を受診させることも。安藤監督は管理は難しいとしながらも「体調に変化があればすぐに言うよう、選手に指導している」と話している。

2020年8月13日 無断転載禁止