島根県西部で初感染者 益田市長「情報発信努める」

島根県西部で初めて新型コロナウイルス感染者が確認され、会見する山本浩章市長(右)=10日、益田市常盤町、市役所
 益田市で9日夜、島根県西部では初めてとなる新型コロナウイルス感染者が確認された。官民で感染予防などの対策を講じる中で「いつかは来る」と構えていた日が訪れ、行政や医療機関は一夜明けた10日、あらためて気を引き締めた。

 「不安を感じている方もいると思う。適宜、情報発信していく」。10日夕、益田市役所で会見した山本浩章市長は「市民向け」として神妙な表情で強調した。

 感染が確認された40代男性会社員は7日に症状が出る直前まで東京出張をしていたことが判明。ウイルスの潜伏期間から考え、同市長は「東京での感染の可能性が強い」との見方を示した。ただ、お盆を控えて県境をまたいだ人の往来も増える時期。警戒を強め「近隣市町や県、隣県とも協力し、影響を最小限にとどめたい」と力を込めた。

 県西部初の感染を受け、隣接する浜田市の坂田歩総務部長も「心構えをしないといけない」と強調。情報収集を進め、対応を協議するとした。

 「来るべきものが来たな」。益田市医師会の松本祐二会長(67)は足元での報告に気を引き締めた。重症化しやすい高齢者の多い地域で開業医はこれまでも感染防護に神経をとがらせてきたが、より切迫。発熱などの感染の疑いがある症状があるときは、事前にかかりつけ医や保健所に電話相談を行うよう「適切な受診」も求めた。

 「再び予約のキャンセルが出るのではないか」。県飲食業生活衛生同業組合益田支部の藤原真樹・青年部長(37)は、自身が経営する洋食店でも客足が戻り始めたさなかで、落胆と不安を吐露。店内の消毒徹底などこれまでのコロナ対策に加え、「今できることをしっかりやり、お客さまを迎える」と気持ちを奮い立たせた。

2020年8月11日 無断転載禁止