女子ログ 20年の付き合いに幕

 ずっと読み続けていた村山由佳さんのシリーズものの小説「おいしいコーヒーの入れ方」が終わりを迎えた。

 高校生の頃に読み始めてもう20年以上。これまで夏の文庫フェアで新刊が出ることが多かったが、ここ数年は出ておらず、今年もないかと思いながら書店をのぞいたとき、見つけた。

 久しぶり! 続きだ! と、テンションが上がりながら手に取ると、カバーの帯には「7年ぶり」と「クライマックス」の文字。衝撃だった。

 シリーズは第1部が10巻だったので、てっきり私はこの続いている第2部も10巻で終わりだろうと予想していた。なのにこれが最終巻とは。まだ9巻だ。

 前作からもう7年もたっていたという驚きとうれしさより、読む前から寂しさを感じた。

 でもやはり、読めて良かった。最終巻は、主人公のこれからにつながる良い終わり方だった。

 シリーズを読み始めたとき、高校生の自分と同級生だった主人公は、最終巻でもまだ大学生。私はその間に20以上年を重ねた。高校、大学、大人になり結婚し子供を産み、もうすぐ40歳。もう主人公と同世代ではないし、考え方や感じ方も若い頃のままではない。けれどこの小説で、もうずいぶん前の自分の青春が、少しだけ続いているように感じられた。爽やかな読後感。作品に出合えて良かった。

(江津市・珈琲豆)

2020年7月20日 無断転載禁止