豊穣願い伝統の歌と舞 三原田植えばやし

伝統の田植えばやしを披露する三原田植え囃子保存会の会員=島根県川本町南佐木、三原八幡宮
 島根県川本町三原地区に伝わる伝統行事「小笠原近重流三原田植えばやし」が5日、同町南佐木の三原八幡宮で開かれた。花がさをかぶった法被姿のはやし手が、田植え歌の調子に合わせて太鼓と舞を披露し、五穀豊穣(ほうじょう)を願った。

 三原地区の田植えばやしは約430年前、地域を治めていた豪族の小笠原氏が広めたとされる。住民有志らでつくる三原田植え囃子保存会(野口捨雄会長)が、1980年から田植え後の「泥落とし」の行事として続けている。今年は新型コロナウイルスの影響で開催を1週間延期。6月から4歳~80代の会員約30人が練習を重ねてきた。

 5日は天候に恵まれ、2年ぶりに旧三原小学校体育館から八幡宮までの「道行き」を実施。

 調子を取る采振(ざいふ)りを先頭に早乙女や法被姿の子どもらが約200メートルを練り歩いた。境内に到着すると、早乙女が田植え歌を歌い、はやし手が太鼓をたたきながら華やかに踊り、住民ら約80人が拍手を送った。

 はやし手を務めた石見養護学校2年の横田莉功(りく)さん(16)は「地域の人と一緒に取り組めて楽しかった。今後も地域の力になるよう頑張りたい」と述べた。一時は開催中止も検討したという保存会の野口会長(80)は「途切れさせてはいけないという思いがあり、開催できてよかった」と笑顔で話した。

2020年7月6日 無断転載禁止