外出自粛の不安語り合う 脳疾患患者がネット交流

記念写真に納まるオンライン交流会の参加者=出雲市内
 新型コロナウイルスの影響で外出しにくくなったことをきっかけに、脳疾患の患者が、オンラインで交流を深めている。思うようにリハビリに通えないつらさを語り合い、「オフ会」で再会することを、新たな目標とする。島根県内でも支援団体が、県内と全国各地の患者をつないでいる。

 脳卒中などを経験した患者は、一般的に高血圧や糖尿病などの基礎的な疾患があることが多く、新型コロナウイルスに感染した場合、重症化する危険度が比較的高いといわれている。このため、過度に外出をためらったり、他人との接触を前提とするリハビリを敬遠したりした結果、気分がひどく落ち込むなどの悪影響が懸念されている。

 こうした中、19年前に脳卒中にかかり、経験を基に当事者支援(ピアカウンセリング)を続けている土井畑京子さん(55)=大阪府=と、脳卒中患者のリハビリ事業に取り組む一般社団法人「動きのコツ協会」(東京都)が、オンラインで患者同士の交流会を開催。島根県内でも27日、同協会島根県支部(石飛拓朗支部長)の主催で、土井畑さんを含む県内と大阪府や三重県など全国の患者計6人が体験を話し合った。

 出雲市の自宅から参加した男性(55)は、7年前に発症し、写真撮影を兼ねた散歩や、芸術活動などを通じて生活にはりを持たせていることなどを紹介した。地元での患者同士の交流が3月ごろから難しくなっていると指摘。「(脳疾患が原因で)失語症になっている人はオンラインの会で話をしようと思っても難しい」と課題を口にした。

 オンラインの交流会は相手の話を傾聴することや発言を否定しないことなどがポイント。土井畑さんは「外出自粛でいろいろな会合がキャンセルになり、(リハビリや患者交流など)積み重ねてきたものがなくなる不安があった。今は自粛前より忙しいくらいだ。入院中の患者さんに、退院してもこういう(オンライン交流の)場所があると伝えたい」と話した。

 島根県支部主催の交流会は、次回は7月25日に行われる。参加費は1千円。問い合わせは同支部、電話050(3580)8044、電子メールinfo@ugoki-no-kotsu.com

2020年6月29日 無断転載禁止