58豪雨慰霊の灯つなごう 7月に住民灯籠展示

「58豪雨」の犠牲者を慰霊する灯ろう作りを進める岡本真司さん(左)ら
 1983(昭和58)年7月に県西部を襲った「58豪雨」の犠牲者を慰霊する島根県浜田市三隅町の「精霊流し」が、今夏は新型コロナウイルスの影響で中止されることになり、地元の三保公民館(浜田市三隅町湊浦)で「慰霊の灯」をつなごうと、石州和紙灯籠の展示が計画されている。地域で灯籠制作の呼び掛けが始まっており「コロナに負けまい」と準備が進む。

 精霊流しは58豪雨から30年目の2013年、地元有志でつくる実行委員会が三隅川河口で開催。灯籠は伝統工芸の石州和紙を使って作られており、翌年以降「石州和紙灯ろうまつり」として続き、約500個を超える灯で川面を彩ってきた。

 新型コロナ感染防止を最優先とし中止にした今年も変わらず、三保公民館の地元住民に灯籠制作への協力を呼び掛け、7月13日から8月12日まで展示することを決定。「御精霊」の文字を入れた和紙(縦22センチ横30センチ)を希望者70人に配布済みで、色鉛筆、水彩絵の具などで絵付けをしてもらったものを集め、約200個の灯籠を作る。

 公民館には既にヒマワリ、花火などの夏らしい絵が届いている。住民17人でつくる三保公民館生涯学習推進委員会の岡本真司委員長(63)は「慰霊の気持ちは地域に根付いている」とし、コロナに負けず災害の記憶とともに伝えていこうと、灯籠作りに思いを込める。

2020年6月26日 無断転載禁止