世事抄録 朝令暮改大いに結構

 いったん出した令達をすぐに改める、あるいは引っ込めることを「朝令暮改」という言葉で批判することがあるが、場合によっては、「臨機応変」と評価することもあり得るだろう。

 コロナのような難しい有事に当たる為政者は、瞬間、瞬間の判断に迫られる。ましてや相手は「未知のウイルス」だ。いきなり正解を出すのは相当困難と思える。間違うこともあるだろう。大事なのは、間違いが明らかになった場合には、即座にそれを認め、次善の策を講じることだと思う。

 しかし、今の政府はどうだろうか。まず、間違いを認めようとしない。特に野党などの反対勢力に指摘された場合には、ムキになって、あるいは詭弁(きべん)を弄(ろう)してでも、正しいと言い張っているようにすら見える。これは、稚拙で愚かなことだと思う。間違いを認めないのだから、次善策を講じることもない。しかし、心の中では誤りだと分かっているので、前の誤策(愚策)を改めないまま、ちょっと方向を変えながら、新たな策を重ねる。そうすると、限られたお金が無駄にもなる。こういった負のスパイラルに陥ってはいないか。

 出したものが間違いと分かれば、「朝令暮改」と批判されようとも堂々と訂正する姿勢がほしい。ただ、それには、国民との間に「信頼関係」が構築されていることが大前提だが、実はこれが今一番問題だ。皆さんはどう思われますかな。

(島根県津和野町・柊)

2020年6月25日 無断転載禁止