ホタル観賞、今年はコロナ感染防止のため自粛呼び掛け

乱舞するホタルを楽しむ人たち。新型コロナウイルス感染防止対策がとれないとして、今年は住民団体が観賞自粛を求めている=鳥取県南部町金田
 まもなく初夏の風物詩・ホタルの乱舞が始まる。幻想的な光のショーを求め、県内外から多くの人が観賞スポットを訪れるものの、今年は新型コロナウイルスの影響で様相が異なる。感染防止対策がとれないとして、保護活動に取り組む住民団体から自粛を呼び掛ける声が出ているためだ。

 県内有数の観賞地で知られる鳥取県南部町金田地区。同地区の住民グループ「金田川ホタルの里」(井塚照雄代表)は、町ホームページで自粛するよう呼び掛けている。

 地区を流れる金田川は、もともとゲンジボタルが生息していたものの1960年代後半に水質悪化とともに激減した。

 住民グループは約30年前から保護活動を展開。水質浄化のため、川の掃除などに取り組むほか、餌のカワニナの放流なども実施。今では数千人が訪れる。

 新型コロナの感染防止には密閉、密集、密接の「3密」回避が求められる。観賞場所は屋外のため、密閉環境ではないものの、よく見える金突橋に来場者が集中し、密集が避けられないと判断した。

 井塚代表(75)は「万が一のことがあっては大変だと思い決めた。来シーズンを楽しみにしてほしい」と話した。

 ヒメボタル2万匹が舞う日南町福万来地区も、ホタルの保護活動に取り組む「山上まちづくりの会」と町観光協会が訪問しないよう訴える。

 県内をはじめ隣接する岡山県新見市や広島県庄原市から見物客が訪れ、昨シーズンは約4500人が楽しんだ。両団体は町ホームページで「来年、気持ちよくホタルを観賞していただけるよう、地域住民一体となってホタルの保護活動に取り組む」と理解を求めている。

2020年6月2日 無断転載禁止