蔵のある街、魅力発信 古都松江の風情伝える

全方位カメラで撮影した蔵の内部=松江市天神町
 かつて海運業などが盛んだった松江市の白潟本町や天神町に残る「蔵」を通して街の魅力を再発見してもらおうと、市民有志が蔵の内部や外観の写真を交流サイト「フェイスブック」で公開した。全方位カメラで撮影し、有志は「街を歩いているだけでは分かりにくい蔵を感じてほしい」と呼び掛ける。

 大橋川や宍道湖の近くにある白潟本町と天神町は、積み荷などを貯蔵した蔵が多く残る。有志が2月に蔵を開放し、映画上映や飲食物を提供するイベントを企画したところ200人が集まり、第2弾として蔵巡りのイベントを4月に計画していた。

 しかし、新型コロナウイルスの影響で中止になり、対応を検討。バーチャルツアーと銘打って、フェイスブックで蔵を紹介する企画に切り替えた。

 プロカメラマンが360度の撮影が可能なカメラも駆使して、個人所有やゲストハウスなどに活用されている五つの蔵を写した。

 丁寧な紹介文とともに公開した写真は200枚近くに及び、来待石や島石といった地元石材の土台、1本材で造られた梁(はり)など、貴重な素材で構築された内部を見ることができるようにした。江戸時代に建てられた蔵や、大橋川改修に伴って取り壊される蔵も収め、記録に残す狙いもある。

 街並みの写真も交ぜられており、発起人の三木康裕さん(38)=松江市大輪町=は「家にいながら街を散策している気持ちになってほしい。空洞化する商店街というイメージも変わるかもしれない」と期待を込めた。

 フェイスブックで「蔵 Re」と検索すると閲覧できる。

2020年5月30日 無断転載禁止