出雲での「農」にかけて 千葉市から今春UIターン

出雲での「農」にかける福島克博さん(左)、沙織さん夫妻
 古里で農業に未来を懸けたいと、一組の夫婦が今春、千葉市から島根県出雲市にUIターンした。同市斐川町出身の福島克博さん(36)と秋田市出身の沙織さん(36)。克博さんは就農し、沙織さんは出雲市の伊野地区で地域おこし協力隊員として魅力化に携わる。

 2人は、筑波大(茨城県つくば市)で生物資源を学んだ同級生。克博さんは青年海外協力隊としてパプアニューギニア赴任などを経験し、農業系のコンサルティング会社に勤務。沙織さんは農林水産省で環境保全農業、日本食文化の世界無形文化遺産登録といった業務を担当し、キャリアを積んできた。

 描いたのが、日本の農業の将来を中央ではなく地方の現場で考える道。出雲市に長男(4)、長女(2)を含めた一家4人で同市美野町に移住した。

 克博さんは斐川町内に農地は40アールを借り、トウモロコシ、ズッキーニ、枝豆などの野菜を栽培。希少価値の高い野菜を少量栽培してレストランや家庭に提供したいという。「まずはしっかりと栽培し、そこからさまざまな方法で販路を広げたい。恐れずにチャレンジしたい」と意気込む。

 伊野地区の地域づくりに加わる沙織さんは、これまでの経験を生かし「食と農をテーマに活動したい」と話す。取り組みの傍らで克博さんをサポートする。

 新鮮な食材が身近に、安価で手に入る環境は2人にとって恵まれているように見えるという。「これを出雲の魅力として生産者、消費者にも、より誇りに感じてもらえるような手伝いができれば」と願う。

2020年5月19日 無断転載禁止