松江市がPCR検査の対象を拡大

 松江市が、新型コロナウイルスに感染したかどうかを調べるPCR検査の対象を広げる方針を決めた。2日に感染が確認された市内在住者の感染経路が特定できないためで、無自覚の感染者の早期把握と感染経路が分からない「市中感染」の抑止につなげる。

 市によると、感染経路が特定できていないのは、市内で17例目の感染者となった40代男性。松江保健所が疫学調査を進めているが、男性は発症前の2週間に海外や島根県外を訪れたことはなく、クラスター(感染者集団)が発生した市内の飲食店「BUZZ(バズ)」の従業員や利用者と会ったこともないという。

 これまでに市は、県に委託して男性の家族など濃厚接触が疑われる人の検査を行ったが全て陰性だった。このため検査対象を広げ、市内の感染状況の把握を急ぐ必要があると判断。今後は発熱の有無にかかわらず、せきや喉の痛み、呼吸困難といった軽い症状でも医師が必要と判断すれば幅広く検査するよう改める。

 現行は、感染者と濃厚接触した疑いがある▽クラスターの関係者▽37.5度以上の発熱が4日(高齢者などは2日)続く▽強いだるさなど医師が感染を疑うケース-のいずれかに該当した人を検査対象としてきた。近く、市医師会を通じて医療関係者に周知する。

 市内在住者の検査可能件数は1日当たり50人程度で、検査数が増えれば重症化の恐れがある高齢者などを優先するという。

 市内では学校の休校や公共施設の休館を継続しており、松浦正敬市長は8日の定例会見で「検査範囲を広げて陽性反応の人が出なければ、沈静化の目安と見ることができる。できるだけ多くの判断材料を得たい」と説明した。

2020年5月9日 無断転載禁止