山陰両県 外出自粛緩和、営業再開の動き

営業を再開したそば処橘屋東本町本店で食事する来店客=松江市東本町
 島根、鳥取両県が新型コロナウイルス対策の外出自粛要請を緩和したことを受け、飲食や小売りなどの店舗で営業再開の動きが出始めた。ただ感染防止対策を講じ、客の動向や反応を見ながらの「慣らし営業」が少なくない。感染リスクへの懸念や客の混乱防止から休業や時短営業を継続する店もあり、通常に戻るにはまだ時間が掛かりそうだ。

 連休が明けた7日昼、そば処橘屋東本町本店(松江市東本町)では常連客6人が久しぶりにそばをすする姿が戻った。

 4月17日からの臨時休業は「当面の間」としていたが、家賃などの出費がかさむ現状にしびれを切らし、外出自粛が緩和されたタイミングで再開に踏み切った。伊勢宮支店ともに夜は営業時間を短縮し、カウンター席を減らすなどの対策も実施。恩田良弘社長は「店を開けてもどれだけ来てくれるか分からない」と不安をこぼしながら、以前の活気が戻るよう願った。

 フィットネスジムのビッグ・エス松江(松江市砂子町)は、県内の感染者が少ないことを踏まえ7日から営業し、午前は約20人が運動器具やプールで体を動かした。内田康太支配人は喜ぶ利用者の声がうれしい反面、感染の警戒は強く「検温やサウナ利用中止などの対策を徹底する」と複雑な心境で語った。

 一畑百貨店(松江市朝日町)は5月限定で設けた毎週水曜の店休日と時短営業を継続した上で、営業を休止していたテナントなど約50店のほぼ全てが11日には再開する予定。4月25日から食料品フロアと一部の専門店のみで営業してきた米子しんまち天満屋(鳥取県米子市西福原2丁目)も9日から通常営業に戻す。

 一方、慎重姿勢で従来の対応を続ける判断もある。閉店時間を早めているジュンテンドー(島根県益田市下本郷町)は14日にも示される政府の方針を待って営業時間を決めることにした。

 うどん店を経営する玉木製麺(島根県出雲市斐川町沖洲)は時短営業を継続。玉木暢社長は「10日までの来店状況がこの先の基準。半分ぐらいまで戻ってくれたらいいんだが」と今後の状況を見極める考えだ。

 松江、米子両市で焼肉店など3店舗を展開するカタセイ(鳥取県境港市竹内団地)は、松江市内で感染経路不明の感染者が出ていることなどから3店舗の休業を5月末まで延長した。片岡敏一社長は「来店客、スタッフともに笑顔で楽しい時間を過ごせる状況になっていない。安全、安心を第一に考えたい」と話した。

2020年5月8日 無断転載禁止