営業自粛中、心ない落書き 治安悪化懸念

シャッターの落書きを確認する足立真智子会長(左)と三成浩靖副理事長=松江市東本町1丁目
 新型コロナウイルスの感染拡大による営業自粛に伴い、人通りが減った商店街や繁華街の治安悪化を懸念する声が住民から上がっている。松江市内の繁華街では、緊急事態宣言後、何者かが店舗シャッターにスプレーで落書きする事案が発生した。警察は人通りが少なくなる地域のパトロールを強化するとともに、店舗や住家の施錠の徹底を呼び掛ける。

 「みんなが頑張って辛抱している時なのに…」

 4月23日朝、居酒屋やスナックが並ぶ松江市東本町地区で、店舗シャッターが落書き被害に遭ったことが分かった。松江京店商店街協同組合の三成浩靖副理事長(53)は「こんなに大きな落書きは初めてだ。前日まではいつもの光景だったのに」と深いため息をついた。

 松江市内でクラスター(感染者集団)が発生したのに加え、緊急事態宣言の発令で、多くの飲食店が夜の営業を自粛している。東本町や京店商店街は、テークアウトなど新たなサービスを始め、暗いムードを吹き飛ばそうと動きだした直後だった。

 東本町地区の活性化を目指す「とうほん倶楽部」の足立真智子会長(58)は「シャッターは落書きをする場ではない。人がいない時にこんなことをするのは許せない」と怒りをあらわにし、治安の悪化を懸念した。

 島根県警によると、一般的に人の目の届かない場所では、いたずらや窃盗、器物損壊などのリスクが高まるという。県警安全まちづくり推進室の山本達也室長は「店内に貴重品を置かず、2重ロックやセンサーライトで対策してほしい」と強調。空き巣に狙われないためにも、こまめにごみを出すなどの対策を取るよう訴えた。

2020年5月2日 無断転載禁止