無病息災、矢に託し 美保関で伝統の流鏑馬

無病息災を祈り、的に矢を当てる騎者
 松江市美保関町千酌の爾佐(にさ)神社で3日、約450年続く流鏑馬(やぶさめ)神事があった。五穀豊穣(ほうじょう)や海上安全のほか、新型コロナウイルス感染症の広がりを受け、無病息災の祈りも矢に託し、馬上の騎者が的を狙った。

 神事は神社の例祭に合わせて行われ、祭りの運営に当たる「祷屋(とうや)」の家に集まった神職や住民ら60人が馬と一緒に神社まで練り歩いた。馬上の騎者が高さ4.3メートルの的をめがけて天を仰ぐように弓を引き、矢が命中して乾いた音が響くと、見物客から大きな拍手が送られた。

 騎者の大役を果たした近くの漁師、川上健一さん(36)は「期待がかかっており、ほっとした。今年は無病息災を願った」と笑顔を見せた。

 祷屋となった近くの会社員、大西誠一さん(44)は「いい祭りができた。新型コロナに打ち勝ち、みんなが幸せになれるよう、小さな町から平癒の祈りをささげた」と力を込めて語った。

2020年4月4日 無断転載禁止