女子ログ どうやって食べようか

 随分と前だが、知り合いを通じてイノシシの肉をもらったことがある。イノシシなんて珍しい食材を料理するなんて、わが家では初めてだった。脂身が結構厚い肉を前にして、母親と一緒に考えた。

 「どうやって食べればいいの」「イノシシって豚と同じ仲間なんだよね。豚肉と同じように扱えばいいのかなあ」「イノシシの肉を使った鍋は、確かぼたん鍋っていうよね」「じゃあ鍋にしてみようか」

 こんなふうにあれこれ言いながら、とりあえず鍋料理に行き着き、いろいろな野菜と一緒に煮込んでみた。初めてにしては、結構うまくいった。

 母親は最初、イノシシの肉は臭みがあると言っていたのだが、調理中も、食事中もそんなことは全然なかった。肉をくれた人に後で聞いたのだが、臭みが出るのは血抜きとか、肉にするときの処理がうまくいっていないためだとか。そうか、お肉にしてくれた人はいい腕前だったのね、と後で大いに感謝した。

 数年後、たまたま入ったスーパーでイノシシの肉を見掛けたのだが、その値段にぎょっとした。「牛肉より高い!」。あの時お肉をくれた人に、私はしっかりお礼をしただろうか。とても心配になった。

(浜田市・シコクフウロ)

2020年1月28日 無断転載禁止