女子ログ 美の基準

 中学生の時、偶然見た海外の料理番組に衝撃を受けた。ジャズのかかるムーディーなキッチンで生み出される料理は、未知の食材で埋め尽くされたサラダや、味が全く想像できない褐色のスープ。料理をしているエキゾチックな顔立ちの女性は、エプロンを着けず、体のラインが美しく見える薄手のセーターを着ていた。当時「豊満」という言葉を知らなかった私は「太っているのに美しい人!」と感心した。

 最近、たまたまネットでレシピ検索をしていたら、その料理番組に再会した。料理をしていた女性はナイジェラという英国の料理研究家で、作っていたのは主にイタリア料理だったらしい。

 ふと私の思う美の基準がこのナイジェラに大きく影響を受けていることに気付いた。それは「美とはその人の見せる幸福感の度合い」というもの。料理番組の最後に、泡のお風呂に浸かりながらチョコレートケーキを頬張るナイジェラは、幸せを体現する女神のよう。こんな美しい女性になりたいと思った。

 それにしても、久々に見るナイジェラの料理はかなりヘビーで40を過ぎた私には胃にこたえそう。最近すっかり和食派の私は、ナイジェラのような豊満ボディーには一生なれないのかと、少し残念に思う。

(雲南市出身、香川県在住・ゆかりんご)

2020年1月11日 無断転載禁止