レッツ連歌(下房桃菴)<2020年新春特集>

(挿絵・麦倉うさぎ)
 あけましておめでとうございます。

 今年はこのコーナー、ますます発展しますよう。みなさまのよりいっそうのお力添え、どうかよろしくお願い申しあげます。

 さて早速、入選句のご紹介です。




           ◇

 新春の興行祝う鏡割り

大しめ縄に四拍手する         (松江)高木 酔子

見なれた顔もなにか新鮮        (雲南)野 の 花

福寿福始に吉祥百福          (松江)桑谷  夢

歳の差婚で子にも恵まれ        (浜田)山崎 重子

ジイジやりすぎ孫まだ三歳    (兵庫・明石)折田 小枝

オリンピックのメダル目指して     (松江)小谷由紀子

めでたさに花添える獅子舞       (出雲)藤原 昌子

総理囲んで記念撮影          (安来)根来 正幸

ほんとはやりたい桜見る会       (松江)川津  蛙

いい歳をしてきよし追っかけ      (松江)加茂 京子

夫婦となって里帰りする        (江津)江藤  清

猿より先に酔う猿回し       (隠岐の島)大田 有子

五十作目を喜ぶ寅さん         (益田)石田 三章

一つの樽に二十人とは         (境港)稲賀  潔

かんざし揺れて笑顔はじける      (美郷)芦矢 敦子

境港に集う妖怪            (米子)板垣スエ子

赤い羽織でキメる監督         (浜田)酒井 由美

気持ちははやる聖火ランナー   (沖縄・石垣)多胡 克己

令和の飛躍願う乾杯          (江津)星野 正子

年始帰りにまたはしご酒        (松江)今井 ヒロ

家族そろって熱いぜんざい       (出雲)石飛 富夫

年に一度の番組に酔う         (出雲)櫛井 伸幸

晴着の袂すこし持ち上げ        (江津)花田 美昭

サルも出てきてアラエッサッサー    (出雲)行長 好友

盆一枚で踊る爺さん          (雲南)安部 小春

喜寿と古希との金婚の朝        (松江)澄川 克治

待ちきれなくて食う睨み鯛       (松江)岩田 正之

はや酔いしれる獅子の後脚       (益田)可部 章二

家族総出で龍の連凧          (益田)竹内 良子

大河の主役ずらり登場         (益田)石川アキオ

それはさておき桜見る会        (雲南)福場 仁一

角兵衛獅子も門付けに来て       (松江)持田 高行

横から手を振るテレビ中継       (美郷)源  瞳子

阿波の国から来る箱回し        (松江)植田 延裕

石見神楽を昼夜奉納          (浜田)勝田  艶

力自慢が腕まくりして         (大田)杉原サミヨ

ロボが出てきて木槌振り上げ      (江津)星野 礼佑

二日酔いにて来ない神主        (松江)山崎まるむ

電子マネーでやるお年玉     (埼玉・所沢)栗田  枝

奈良漬で酔う下戸の集まり       (雲南)渡部 静子

お屠蘇気分で仲見世を行く       (益田)吉川 洋子

ドクロを持って歩く禅僧    (東京・八王子)藤江  正

成人式はいつも大荒れ         (出雲)放ヒサユキ

隠れてやるぜ桜見る会         (出雲)吾郷 寿海

白寿の父に一俵の餅          (出雲)平井 悦子

晴着姿とばかり乾杯          (松江)田中 堂太

幟はためく空は真っ青         (飯南)塩田美代子

寅さん帰りゆるむ涙腺         (大田)塩毛 千介

怖くはないよパパの番内        (出雲)野村たまえ

お多福さんは百歳のババ        (浜田)滝本 洋子

獅子にかまれて孫は泣き出し      (江津)井原 芳政

晴着脱いだらお腹ペコペコ       (松江)花井 寛子

撒き手拭に福をいただく        (松江)森  笑子

一本締めでお手を拝借         (松江)早川 幸壽

見上げる空に国宝の城         (松江)森廣 典子

           ◇

 みなさまからのご感想、ご意見、ご要望です。

 ▼印は私のお答え。

●レッツの木曜日は、新聞の届く音で目が覚めます。

 安部 小春

●「出てたね」「見たよ」と言われると、がんばらにゃいけんがねー。                     

 根来 正幸

●他にもいろいろハマっていますが、レッツが生活の支えです。

 源  瞳子

●人生の後半をレッツとともに歩めて幸せです。大師範の採点は、時に大甘、時に冷たく…。

 高木 酔子

●一枚のはがきでお仲間に入れていただき、感謝しています。

  森  笑子

●いつもヒドい句にお付き合いくださり、ありがとうございます。

 藤江  正

●生きている証しとして、ボツになろうが、毎回投句することを、ここに誓います。             

 田中 堂太

●毎回ではない気まぐれな投句者です。楽しみながら投句させていただいています。             

 桑谷  夢

●ネットで過去数年分のレッツを検索して勉強中。

 福場 仁一

●知人らはレッツに載らぬ日が続き弱りしものと思うだろうな。

 持田 高行

●みなさまの作品を見て、「そのテがあったか」と脱帽するばかり。ヘコんでしまいます。          

 山崎 重子

●作者の名を見て「この人らしい」などと、お会いしたこともないのに、勝手に想像したり…。        

 芦矢 敦子

●ただいま長い休暇中。毎回の入選句は、楽しみに拝見、勉強させていただいています。           

 竹内 良子

●入退院のくりかえしで投句もできずにおりましたが、新春特集だけはとペンを執りました。         

 星野 礼佑

●年末に足を痛めて、一月中旬まで入院となりました。息子の嫁のサポートで、ベットの上から投句させていただきます。                        

 勝田  艶

 ▼お二人には、一日も早いご回復のほど、心よりお祈り申しあげます。

 選者に対するご質問などもいただきました。

●前句を出すときに、どんな句が付くか、予想されていますか。

 塩毛 千介

 ▼千介さんならこんな句、というあたりまで、いつも細かく予想しております。それがたいがい外れるからおもしろい。

●楽しみは三人三様の選評。桃菴先生の蘊蓄は、学生に戻った気分で聞いています。             

 吉川 洋子

●前句と付句のアンサンブルをうまく捌いてくださる三人の先生。その醍醐味を座に集うみなさんと共有できる楽しみ、愉快です。

 岩田 正之

●先生がたのコメントには、日ごろの会話に取り入れたくなる言い回しがあふれています。          

 酒井 由美

●いつも楽しく読んでいますが、自分が作るとなるとなかなか。なにを学べばいいのか教えてください。     

 野 の 花

 ▼ふだんの私ども選者のコメントは、多少はご参考になるかと思います。

●選者の模範句をぜひともご披露願います。百の解説よりも、その一句が血肉となります。          

 三島 啓克

 ▼まだバレていませんか。

●一人でも多くの者が入選できるよう、入選は一人一句に限られたらいかがでしょうか。           

 澄川 克治

 ▼同一作者であれなかれ、秀作はすべて漏れなく紹介すべし、という信念で私は選んでおります。また、一人一句に絞ったところで、その分、別の句が入選するというものでもありません。この点、どうかご理解のほど。

●桃菴先生の大ファンです。またテレビにもお出になり、お元気なお姿を見せてください。          

 藤原 昌子

 ▼18年間お世話になったNHKの「付句道場」は、2015年3月をもって終了しました。お言葉はうれしいけれど、ふたたび声が掛かることは、まずないと思います。

 挿絵についても、いろいろご意見をたまわりました。

●挿絵がカラーになり、楽しくなりました。挿絵を見て付句の意味が分かることもあります。         

 野村たまえ

●先般、なにげなく目にした挿絵は、私の句の絵に違いなく、思わず見入ってしまいました。         

 行長 好友

 ▼そういえば、挿絵にはどなたのどの句、という説明は付いていませんね。そこが楽しいところ。

●Azuさんの、付句以上の拡がりを感じさせてくれる挿絵に感心しております。              

 可部 章二

●イラストは、作者の意図と異なるものだったりして。それはそれで楽しいです。              

 放ヒサユキ

●挿絵になりやすい句を目指します!      

 吾郷 寿海

 ▼さ、それは…。

 以下、個人情報がかなり含まれていますが、私の責任で ご紹介いたします。

●中学時代の理科の恩師が投句されるようになりました。今年は、恩師に負けないよう頑張らねばと思っております。

 植田 延裕

●実は私は、植田延裕さんが石見中学校の生徒のとき、理科を教えていました。そういう私の高校のときの恩師は、私の名前を見つけて投句してくださいました。      

 大畑喜美子

 ▼植田延裕さんは、島根大学の学生時代、私の連歌の講義を受講。専門は理科教育で、その指導をなさったのが川津蛙さんです。

 栗田枝さんからは、長文のメッセージが封書で送られてきました。そのごく一部を要約すると―

●はなやのおきなさんに勧められて、レッツを始め、それが縁で、同級生の折田小枝さんも作られるようになりました。石川倫さん、神田の狢さんも同級生仲間。藤江正さんは元同僚の知人です。

 栗田  枝

 ▼元祖はなやのおきなさんには、レッツを始められたきっかけを、直接伺ったことがあります。なんでも、お嬢さんが元島根大学生で、やはり私の講義を聴かれ、連歌に興味を持っていただいたー。それを聞いて、おきなさんも発奮された、のだそうです。

 私自身の関わる話を二つも続けてしまいましたが、あまり 嬉しかったもので、ついつい…。どうかご勘弁ください。

●新人多数参加万歳!

 山崎まるむ

           ◇

というところで、2月13日の前句です。

 今どき財布持ち歩く人

 実はみなさんも、多くはまだまだそういう人でしょう。でも、時には逆の立場に立って自分を笑ってみるのも、けっこう楽しいものです。それも、なるべく大げさにー。

 「まだチョンマゲを結っているのか」に付けるぐらいの気持ちで、今回はちょうどよいかと思います。

 付句は五七五の長句です。

               (島根大名誉教授)

2020年1月9日 無断転載禁止

こども新聞