島根大教職員ら 図録「しまねの園芸研究」発行

発行した「しまねの園芸研究」を紹介する江角智也准教授
 島根を園芸大国に-。島根大生物資源科学部(松江市西川津町)で園芸科学を専門とする教職員らが、県内で栽培技術確立が進む園芸植物をまとめた図録「しまねの園芸研究」を発行した。長年の研究成果を基に、約50種類の花や野菜の栽培方法のこつを、写真を交えて詳しく紹介。手に取れば自ら育ててみたくなる内容で、就農者や学生に配布し、園芸植物への関心向上と栽培技術共有を図る。

 9月に同大であった園芸学会で実行委員を務めた浅尾俊樹教授(61)、小林伸雄教授(51)、江角智也准教授(41)が編集。同大と県農業技術センター(島根県出雲市芦渡町)が手がけるブドウや柿、草花など園芸植物の研究成果を余すことなく収録した。

 県が新たな特産品として生産技術の向上と普及に取り組んでいる赤いマスカット「神紅」は、人気品種のシャインマスカット(黄緑系)とベニバラード(赤色系)の交配種で、種がなく、糖度が強いことを紹介。冬場に出荷のピークを迎えるシクラメンは、日没後の4時間ほどハウスの室温を21度に保つことで、効果的な開花につながることを説明している。

 このほか、同大が開発した香辛野菜「出雲おろち大根」や、カリウムの含有量を通常の半分に抑えた「低カリウムメロン」など、多彩な植物を取り上げた。

 A4判、61ページで2千部印刷。園芸学会で全国の研究者に配ったほか、今後は県内の高校生にも配り、農産物のブランド化をテーマとした地域課題学習などに活用してもらう考え。市民への配布も検討する。

 編集に携わった江角准教授は「写真や図を多用し、分かりやすい内容に仕上げた。ぜひ参考にして、島根特産の園芸植物を育ててみてほしい」と話した。

 問い合わせは同大生物資源科学部、電話0852(32)6493。

2019年10月3日 無断転載禁止

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