自分だけの眼鏡、好評 目指すは疲れにくい商品

「世界に一つの商品を提供したい」と眼鏡フレームのハンドメードを始めた佐々木秀典さん=江津市都野津町、佐々木時計店
 江津市都野津町にある創業約90年の「佐々木時計店」の3代目、佐々木秀典さん(50)が始めた眼鏡フレームのハンドメードが好評だ。目指すのは時間をかけて顧客の要望を聞いて作る、よく見えて疲れにくい眼鏡。「技術を磨いて味わいのある品を提供したい」と力を込める。

 佐々木さんは江津工業高校から大阪府内の眼鏡と宝飾品の専門学校に進学。府内の大手眼鏡店に勤務し店長も務めた。26歳でUターンして父一成さんから経営について学び、今年1月、80歳で急逝した父の後を継いだ。

 古くからある店の置かれた状況は大手チェーンの進出やネット通販の普及で厳しいが、強みとして「自分だけの商品を提供しよう」と、店でも取り扱っている眼鏡のハンドメードを始めることにした。

 関連産業が集まる福井県鯖江市や広島県内のハンドメード店に教えを請おうと足を運び、1枚のプラスチック板が電動糸のこ、やすりなどの工具で眼鏡フレームに整形されていく高度な職人技を前に、「自分にはできない」と諦めかけたこともあった。

 だが、地域に根差した店として顧客の思いが詰まった時計の修理依頼に根気強く応える父の姿を思い起こし、一歩ずつでも近づきたいと、技術を身に付けた。

 よく見えて、疲れにくい眼鏡作りのため、カウンセリングに力を入れており、顔の幅、鼻の形、両眼の機能バランスなどを入念に調べる。一から顧客の要望で作るフルオーダーが3万9960円、既存の型を基にしたイージーオーダーが3万1320円。佐々木さんは「一目見ただけで『味わいがある』と感じてもらえる眼鏡を作りたい。そのためには技術をもっと磨く必要がある」と自らに言い聞かせている。

2019年8月19日 無断転載禁止

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