31寺院所蔵 鎧や器、天井画 江津の多彩なお宝 一冊に

江津市内の寺院にある隠れた文化遺産を特集した冊子を紹介する片岡尊宏会長(右)たち
 江津市内の31寺院が所蔵する「お宝」をまとめた冊子「石見潟」第28号を、地元の歴史愛好家でつくる市文化財研究会(片岡尊宏会長)が発刊した。国指定重要文化財の大鎧(よろい)をはじめ、16世紀末に当主が朝鮮半島から持ち帰った食器、旅絵師による天井画など多彩な文化財に光を当て、カラー写真を交えて紹介している。

 江津市桜江町坂本の「宝生山 甘南備寺」からは、国指定重要文化財となっている大鎧を掲載。1589(天正17)年に、隣接する川本町の丸山城主小笠原長旌(ながはた)が戦勝祈願のため、先祖伝来の鎧を他の宝物と一緒に寄進した由来などを記している。

 同市跡市町の「龍東山 西楽寺」からは、旅絵師が寺に寝泊まりして花や鳥、草花などを丹精込めて描いた天井画や、安土桃山時代の文禄・慶長の役の際に、当主が朝鮮半島から持ち帰ったおわんとみられる銅製の器などを取り上げた。

 1971年に発足した同研究会は、1~3年ごとに冊子を発刊している。第28号では、事前に行ったアンケートで文化財があると答えた31寺院を対象に、会員ら約30人が現地に出向いて住職に聞き取ったり、関連の文献をひもといたりしながら執筆し、500部を作成した。

 片岡会長は「地域の遺産を数多く載せており、多くの方に手に取って見てほしい」と話した。冊子は1冊1500円で販売する。問い合わせは江津市図書館、電話0855(52)0551。

2019年7月10日 無断転載禁止

    • マイベストプロ
    • マイベストプロ島根 マイベストプロ鳥取マイベストプロ