錦織限界 力尽きる 4強進出ならず

男子シングルス準々決勝でラファエル・ナダルと対戦する錦織圭=パリ(共同)
 【パリ=本紙特派員・糸賀淳也】テニスの全仏オープン第10日は4日、パリのローランギャロスで男子シングルス準々決勝があり、第7シードの錦織圭(日清食品)が世界ランキング2位のラファエル・ナダル(スペイン)に1-6、1-6、3-6のストレートで敗れた。

 全仏で初の4強進出を目指す錦織は、優勝11度を誇る第2シードのナダルが繰り出す深く、重いショットに苦しみ、序盤から主導権を握られた。

 第1セットは二つのブレークを許し、先取された。第2セットは第2ゲームでブレークバックしながら勢いが続かず、四つのサービスゲームを全て破られた。第3セットは思い切りの良いショットが出始め、粘りを見せたが及ばなかった。

 今回でナダルには2勝11敗となった。


疲労が蓄積 体動かず

 全豪オープンと同じ光景だった。全仏で初の4強入りを懸けた錦織圭が、3年連続12度目の優勝を狙うラファエル・ナダルに完敗。3、4回戦のフルセットの激闘で疲労が蓄積した体に、「赤土の王者」を倒す力は残っていなかった。

 錦織は3回戦に4時間26分、2日にまたいだ4回戦は3時間55分を費やした。3回戦で1セットを失っただけのナダルとの体力差は、戦う前から大きなハンディとなってのし掛かった。

 錦織のサーブからの3球目攻撃を警戒するかのように、ナダルは強烈なスピンをかけて深いリターンを放つ。錦織は流れをつかむ有効打を打ち込めず、ラリーで後手に回った。

 満タンを100とすれば「15とか20くらい」というほど疲れ、ナダルの弾むボールや左右に振るショットへの反応がわずかに遅れた。体勢が整わないまま返球する本来と程遠い姿。途中で右腕のマッサージも受け「体が動かず、簡単なポイントもなかった」と心身ともに追い込まれた。

 11回のサービスゲームのうち9ゲームでブレークチャンスを与え、うち7回ブレークされては勝ち目はない。「毎回、やる時に体力の限界が来ている」。8強以上で上位選手に一方的に敗れている最近の戦いを振り返り、もどかしさを口にした。

 体力の消耗を抑えて勝ち上がる-。準々決勝で途中棄権した全豪と同様、壁を乗り越えるための課題を突きつけられた。

2019年6月6日 無断転載禁止