吉賀・Iターンの助産師 菊次さん 町唯一の助産院開設

自宅を改装した助産院で、地域に密着した活動を目指す菊次弥生さん
 島根県吉賀町へ2016年にIターンした助産師の菊次弥生さん(39)が、同町広石の自宅を改装した町内唯一の助産院を拠点に、妊産婦や新生児の保健指導に励んでいる。移住後に自身が出産を経験したことで、助産院が町内にない現状に危機感を抱き、自ら支えになりたいと立ち上がった。「全ての母親が安心して子育てできる町にしたい」と意気込む。

 利用者宅への出張を主体にしているが、自宅でも対応。妊娠時の悩みや乳幼児の発育などについて相談を受ける産前・産後ケアを中心に活動しながら、妊婦や母親を対象にした定期的なお茶会も開く予定にしており、気軽に立ち寄ることができる憩いの場となっている。

 千葉県出身で、01年に助産師の資格を取得し、青年海外協力隊の助産師としてネパールで活動した経験を持つ。結婚後は東京・三宅島に住んでいたが、水のきれいな地への憧れから、清流・高津川の流れる吉賀町に移り住んだ。

 18年には第3子の妊娠、出産を経験。豊かな自然に心安らぐ一方で、医師常勤の小児科や産科がある最寄りの病院まで約1時間かかる環境に不便さを感じた。「同じ悩みを抱える女性たちがいるはず」。不安を抱く女性たちをそばで支えようと、助産院の開設を決意した。

 町から補助金を受けたほか、町の子育て支援センターとも連携し、より地域に密着した助産院を目指す。「ちょっとしたことでも相談してほしい。訪れたお母さんたちが、子育てを楽しく思えるような助産院でありたい」と笑顔を見せる。

2019年6月5日 無断転載禁止

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