益田出身 小川さん 日本人初 米州立大で野球殿堂入り

祝賀会で「母校に恩返しがしたい」と話す小川幸三さん=益田市幸町、三好家
 島根県益田市出身で米・カリフォルニア州立大ノースリッジ校(CSUN)で野球を指導した経歴を持つ日本体育大野球部元助監督の小川幸三さん(73)が日本人で初めて、同国の大学球界の名誉に当たる「野球殿堂」入りした。指導した選手が全米レベルの大会で優勝するなど功績が評価された。現地で会得した選手の体を大切にする指導法を帰国後も貫き、多くの人材を育成してきた。野球を通した古里への恩返しを誓う。

 益田高校や日体大で右投げの技巧派投手として活躍。卒業後、同大の野球部助監督を経て、81~82年にCSUNに野球留学した。助監督として指導に携わり、帰国後も選手を日本遠征に招くなどして技術向上に貢献。指導した選手たちが84年、米国の大学チームが実力を競う全米野球選手権大会で優勝を果たした。

 CSUNなど全米大学体育協会加盟校は、各チームや大学球界全体の発展に功績のあった野球人を随時、各校単位で設けている「野球殿堂」入りの功労者として選出。小川さんは、当時のロバート・ヒガート監督や選手からの推薦もあり、84年のチームの一員として、2018年に殿堂入りした。

 野球留学時には、選手の体を第一に考えた指導法に感銘を受けた。「米国では、選手の体を休めるために、コーチが練習の片付けをしていた」と回顧。帰国後も、自身の指導に理念と共に取り入れ、投手の肩や肘の故障を防ぐため、試合や練習で投球数を抑えるように気配った。

 指導者として、プロ野球選手や、ソフトボールの五輪元日本代表の高山樹里投手らを育てた。経験に基づき、他の指導者に「何よりも、選手の体を大切にしてほしい」と望む。

 益田市内の旅館でこのほど、祝賀会があり、島根県の野球関係者ら約70人が出席。小川さんは益田高と日体大、CSUNの校章をあしらったジャケットを記念に贈られ、「勉強は劣等生だったが、野球だけは優等生になろうと頑張った」と野球人生を振り返り、経験を生かし、「これからは母校に恩返しをしたい」と思いを伝えた。

2019年5月20日 無断転載禁止

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