「鳥居」置いたら 不法投棄減った 邑南・小武家城集落

不法投棄を防ごうと設置した鳥居を囲む住民たち
 島根県邑南町市木地区の小武家城(こぶけじょう)集落に住む60~90代の住民10人が、粗大ごみの不法投棄が相次ぐ斜面に手作りの鳥居を設置し、効果を上げている。2015年、試しに鳥居を10基ほど設置したところ、被害が減ったため、数を計30基まで増やした。住民たちは朱色が目立つ鳥居が並ぶ町道に、不法投棄根絶の願いを込めた。

 9世帯12人の小さな集落を流れる合戦川は市木地区の水源となっている。一方、町道沿いは雑木林に囲まれており人目につきにくく、川は町道から数メートル下を流れているため、ごみを捨てても発見しにくい。このため、以前からタイヤやテレビといった粗大ごみや弁当の空箱、ペットボトルといったプラスチック製の生活ごみが投げ込まれ、住民たちを悩ませてきた。

 鳥居の設置は、住民の一人が「神様が見ている」という心理的な効果があるのではないかと発案し、15年に11基を試行的に設置した。その後、不法投棄を警告する看板の設置では効果がなかった被害が、鳥居の周辺では目立たなくなった。住民有志は4月上旬に19基を増設し、今は合戦川沿いの町道約1.5キロにわたり、点在している。

 鳥居は集落内で取った竹を組み合わせて作り、高さ1.2メートル、幅は1メートルほど。朱色の蛍光塗料を塗って目立たせてある。

 川本署市木駐在所の岩切圭一郎巡査長(41)が「以前散見されたごみが鳥居が増えてから見なくなった印象があり、効果を感じている」と感心する。集落に住む小田美智江さん(66)は「市木地区の水を守っていきたい。これを機にゴミを捨てる人がもっと減るといい」と願いを込めた。

2019年5月14日 無断転載禁止

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