山陰両県初 少壮吟詠家に 関口さん(松江)

少壮吟詠家として活躍を誓う関口ゆりさん=松江市淞北台
 吟詠界の最高位の称号とされる「少壮(しょうそう)吟詠家」を関口ゆりさん(39)=松江市法吉町=が山陰両県で初めて取得する。確かな実力に加え、所作やマナーが評価される難しい資格。「教室を主宰して県内の吟詠愛好者のレベルが上がるような活動をしたい」と気持ちを新たにしている。

 2005年に知人の薦めで松江市内の教室を訪れ、本格的に始めた。何度か通い、自身も吟じてみたが、周囲に「蚊の鳴くような声ではだめだ」と諭されるほどだった。負けず嫌いの関口さんは「ここで辞めては無駄になる」と発奮して練習にのめり込んだ。

 始めて2年後、テレビで少壮吟詠家の特集番組を見た。日本吟剣詩舞振興会(東京都)が定める称号で現在、全国で45人しかいない狭き門。番組を見て、自分との差を感じたのと同時に憧れが募った。

 得るためには35歳から55歳までの間に審査に3回合格しなければならない。審査日は年1度のため、最低でも3年を要する。

 35歳になり、16年から審査に挑戦。同年は合格したが、17年は不合格だった。総師範の資格を持つ指導者の森山清文さん(79)=松江市淞北台=や教室の同志たちが、悔し涙を流していた関口さんを励ましたという。

 1日の練習時間を5時間に増やした努力が報われ、18、19年の審査で2年連続合格を果たし、称号獲得が決まった。11月に正式に承認される。今後は会社員を続けながらチャリティーコンサートやテレビに出演する予定だ。

 吟詠の愛好者数は全国で推計20万人。全盛期だった1980年代の200万人から減っている。関口さんは「若者が吟詠と触れ合うきっかけをつくりたい」と愛好者の増加に腐心する。

2019年4月21日 無断転載禁止

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