ペンと乳(27) オリジナル曲

し紛れに生まれ定番に

 「もうすぐおっふっろ~ もうすぐおっふっろ~ ○○ちゃん大好きおっふっろ~♪」

 これは「お風呂の歌」。お風呂の湯をためる間や、私が体を洗うのを待たせている間などに子どもがぐずりだし、苦し紛れに生まれた歌だ。その場しのぎのつもりだったにもかかわらず、作曲から1年以上たった今も歌い続けている。

 「おむつ替えの歌」もある。「おむつ替~えよっ おむつ替~えよっ ○○ちゃんおむつを替~え~よっ♪」。あおむけに寝かせるとぐずり、嫌がられがちなおむつ替えタイムを楽しい雰囲気にさせようと、同じく苦し紛れに生まれた。

 メロディーは適当だ。なんとなく愉快な節回しで、少しでも機嫌が直ればいいという無意識の願いが込められている(と客観的に分析)。さらに子どもの名前を入れることで、呼び掛けている感も演出できる。われながら、即興で作ったにしてはよく考えられている。

 しかも、どの歌も取り立てて効果はないのが特徴。“ギャン泣き”がおさまることはほぼないし、逆に増幅することさえある。泣き声を聞きながら1人で歌い、むなしさが募ることも多い。なのにいつの間にか夫も歌うようになり、わが家の定番になった。

 効果がないのになぜ歌うのか? 分析するに、もともと黙っている方が落ち着くタイプの自分が、ぐずる子どもをうまくあやす言葉が見つからず、適当に歌ってみたのが始まりだったと思う。歌うことで、自分自身が落ち着く効果も少なからずあるような、ないような…。

 家では得意げに大声で歌っている曲だが、家族以外の前で歌うのはだいぶ恥ずかしい。子どもの前のテンションと、それ以外のテンションはかなり違うと自覚しているからだ。私に出会ってもどうかリクエストするのだけはやめてください。

2019年1月26日 無断転載禁止