神様から元気もらう伝統行事 大田で「グロ」学ぶ講座

「グロ」について解説する多田房明理事
 大田市五十猛町大浦地区の伝統行事で国指定の重要無形民俗文化財の「グロ」について学ぶ講座がこのほど、同地区の韓神(からかみ)新羅(しらぎ)神社であり、山陰民俗学会の多田房明理事(60)=大田市立鳥井小学校校長=が、地元の児童や市民など約60人に行事に込められた思いや価値などを解説した。

 大浦地区のグロは、高さ約20メートルの青竹を支柱に、円すい形の仮屋をつくって歳徳神(としとくじん)を迎える。住民はいろりを囲んで餅を食べるなどしながら歓談して過ごし、豊漁や無病息災を祈る。

 多田理事は、グロについて「西日本の中でも特色ある行事として注目され、2005年に国の重要無形民俗文化財に指定された」と説明した。

 歳徳神が訪れた仮屋の中で、神に供える食物でもある餅を口にすることは「特別な場所での、特別な食事」という意味合いが込められていると強調。神様の力を自分がもらい、元気になる「神人共食(しんじんきょうしょく)」という考え方があるとした。

 講座は、地元の五十猛歴史研究会などが企画。グロの組み立て作業と並行し、仮屋を間近に望む同神社を会場に開かれた。

2019年1月15日 無断転載禁止

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